犬の椎間板ヘルニアについて|神戸市東灘区の摂津本山駅付近の動物病院なら、去勢・避妊手術、混合ワクチン、狂犬病のサポートをする『おおじ動物病院』

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犬の椎間板ヘルニアについて

今から20年くらい前にM.ダックスフントのブームがあり、ダックスの患者さんがとても多い時期が10年以上続きました。ダックスは丈夫で長生きの子が多い犬種ですが、一番の問題点は椎間板ヘルニアの発症が多いことです。普通の犬種の10倍くらいのリスクがあると言われています。ダックスの患者さんが多かった時期は、ある日突然両後肢が麻痺して立ち上がることができなくなって、びっくりして来院されることがよくありました。

椎間板ヘルニアにもいろいろなグレードがあり、軽い不全麻痺から、痛みの感覚がなくなってしまうような重度の麻痺までいろいろです。ダックスの場合突然重度の麻痺を起こしてしまう割合が、他の犬種に比べて多い傾向があります。足先の痛覚がなくなってしまうような重度の麻痺では、緊急の手術が必要になります。当院では椎間板ヘルニアの手術ができないので、MRI検査と手術のできる病院へ緊急でお願いすることがよくありました。早い時期に適切な手術を行えば、正常に近い日常生活を送れるようになることが多いです。

しかし重度の麻痺でなければ、安静と内科治療(投薬など)で回復することもよくあります。ただ安静にというのは、動物の場合難しいのが現状です。人間のように、ベットでじっとしていてくださいというわけにはいかないからです。そこで当院では、エスツーコルセットというオーダーメイドのコルセットを治療に取り入れています。これは椎間板ヘルニアのワンちゃんのための固定を目的としたコルセットです。オーダーメイドで作ってくれる業者さんがあり、とてもよくできたコルセットです。動き回っても背骨をきっちりと固定することができ、ヘルニアを起こした部位の回復を早める効果があります。1~2ヵ月の着用が必要ですが、ワンちゃんは普通に動いて生活できます。このコルセットと内服薬で、ほぼ正常な状態に回復したワンちゃんもたくさんいます。

最近当院の病院犬のタロウが、高齢(17才)にもかかわらず、急に椎間板ヘルニアを起こしてしまいました。両後肢に重度ではないですが、かなりの麻痺がでてしまいました。さっそく病院にあったコルセットをタロウにつけてみると、サイズがぴったりだったので、現在コルセット着用で治療中です。発症から約10日になりますが、少しずつ麻痺が回復してきています。このコルセットは色や柄が選べるようになっていて、タロウが着けているのはブルーの迷彩柄で、なかなかオシャレです。

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