混合ワクチンとは、何種類かの主としてウイルス性の感染症を予防するためのものです。 生まれた年に2回〜3回接種し、その後は1年に1回接種することで免疫が維持できます。 混合ワクチンは致死率の高い感染症を防ぐ役割を果たしているため、必ず接種するようにしましょう。
ジステンパー、パルボウイルス感染症などの予防のための混合ワクチンがあります。
仔犬の時に2~3回、成犬になったら年1回の注射をおすすめします。
ワクチンで予防する病気はいずれも感染すると重篤な症状を示す病気ばかりです。ワクチン接種はとても重要です。
体調の良い時にご来院ください。
犬ジステンパー | 目やに、鼻水、食欲不振などの軽度の症状から嘔吐や下痢、高熱と症状が悪化していき、やがて病状が進行していくと神経系に異常をきたし麻痺や死亡するおそれがあります。致死率の高い病気としても知られています。 |
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犬パルボウイルス感染症 | 激しい嘔吐や下痢、食欲不振、衰弱といった症状が見られ、短時間で死亡に至るおそれがあります。感染率、致死率ともに高い病気として知られています。 |
犬伝染性肝炎 | 成犬の場合、発熱や嘔吐、下痢、目が白濁するなどの症状が現れます。子犬が感染した場合、一切の症状を現すことなく突然死に至ることもあります。 |
犬アデノウイルス2型感染症 | 他の感染症との合併症によって重篤な症状になりやすい呼吸器系の病気です。 発熱や鼻水、くしゃみ、咳などの症状から肺炎を引き起こすこともあります。 |
犬レプトスピラ感染症 | 発熱や黄疸、歯肉からの出血を伴うイクテロヘモラジー型と、筋肉痛や脱水症状などが現れるカニコーラ型の2種類に分類されます。 特にカニコーラ型は2〜3日で死に至ることもあり、人にも感染する病気です。 |
犬コロナウイルス感染症 | 成犬が感染した場合は軽い胃腸炎のような症状が現れ、大事に至ることはありません。しかし、子犬が感染すると激しい嘔吐と下痢を引き起こすおそれがあります。 |
犬パラインフルエンザウイルス感染症 | 感染率が非常に高く、風邪のような症状が特徴です。 |
室内飼いが多い都会では、3種混合ワクチンが一般的です。
仔猫の時に2回接種し、その後は年に1回の接種が必要です。その他にも猫の白血病、クラミジア感染症、猫エイズのワクチンもあります。
猫ウイルス性鼻気管炎 | 発熱、くしゃみ、鼻炎、せきなどの症状と重度の結膜炎が特徴です。 仔ネコでは膿性の眼やにで、まぶたがふさがってしまうこともあります。 |
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猫カリシウイルス感染症 | 鼻炎などのカゼのような症状と重度の口内炎が認められます。 肺炎や関節炎を起こす場合もあります。 |
猫汎白血球減少症 | 土の中のウイルスや排泄物から感染します。高熱や嘔吐、下痢などの症状が現れ、幼い猫の場合は死に至る危険性が高い病気です。 |
猫白血病ウイルス感染症 | 感染すると著しく免疫力が低下し、白血病や腫瘍などの重篤な病気にかかりやすくなります。感染した初期段階では発熱などの症状が見られ、その後一度は回復します。しかし、数ヶ月〜数年後に発症するケースが多いのも特徴のひとつです。 |
クラミジア感染症 | 結膜炎やくしゃみ、鼻水、咳などの症状から、肺炎などの合併症を引き起こす危険性もあります。 |
猫免疫不全ウイルス感染症(猫エイズ) | 初期症状としては発熱やリンパ節の腫れがありますが、その後しばらくは一切の症状が見られなくなります。 しかし、口内炎や下痢などの症状が出てきて、やがて抵抗力が失われ死に至ることもあります。 一方で感染していても症状が出ない場合もあり、感染後の状態は個体差があります。 |
混合ワクチンとは別の注射になりますが、犬を飼われている方には、登録と年に1回の注射が法的に義務づけられています。
狂犬病は日本では60年以上発生していませんが、海外では、まだ多く発症しています。人間にも感染するおそろしい病気です。
注射を受けられた方には当日の登録や注射済票交付をいたします。
蚊によって寄生虫が媒介され、心臓や肺近くの太い血管に寄生して引き起される病気がフィラリア症です。
この寄生虫を犬糸状虫(いぬしじょうちゅう)といい、フィラリアが進行すると肝臓や腎臓といった主要臓器に深刻なダメージを与えてしまいます。
フィラリア症は寄生虫の病気なので、ワクチンでは予防できません。
フィラリア感染は気温と関係があり、毎年5月~11月末までが予防期間になっています。
通常の錠剤タイプと、おやつのように食べられるチュアブルタイプの2種類があります。
フィラリアを媒介する蚊だけではなく、ノミやマダニを同時に駆除できるタイプもあります。
お気軽にご相談ください。
月1回の飲み薬タイプと違い、1年に1回の注射タイプもあります。
飲み薬やスポットタイプのような月1回の投与タイミングを忘れることもなく、手軽に効果を持続できることが大きなポイントです。
ただし、子犬の場合は注射の投与量の判断が難しいため、飲み薬タイプかスポットタイプとなることが多いです。
春は動物病院が混雑するため、できるだけ秋や冬の時期を選ぶことをおすすめします。
万が一すでにフィラリアに感染していた場合にフィラリア予防薬を投与すると、アレルギー症状を引き起こす可能性があります。
より安全性を高めるために、投与の前にフィラリア検査を行うことをおすすめします。
ノミやマダニは動物だけではなく、人間にとっても感染症やアレルギーの原因になります。
公園や河川敷など、屋外を散歩した際に体毛に付着することが多く、それが原因で人間に感染することもあります。
六甲山糸には昔から、バベシア症を媒介するマダニがたくさん生息しています。ノミだけではなく、マダニの予防は特に重要です。
ノミが媒介する寄生虫です。体毛に付着したノミをグルーミングなどで、飲み込むことで犬や猫の腸に瓜実条虫が寄生することになります。
バルトネラ、ヘンセレという菌が原因で引き起こされる感染症です。
これらの菌はノミを媒介して猫に感染します。
感染した猫には症状が現れませんが、猫に噛まれたり爪で引っ掻かれた場合、リンパ節の腫れや高熱などの症状が現れます。
バベシアという寄生虫が犬の赤血球に寄生する病気です。一度バベシアが寄生してしまうと、体内から完全に追い出すことは難しく、貧血や発熱、黄疸などの症状が特徴的です。
寄生虫によって赤血球が破壊され、死に至る危険性もあります。
ウイルスによる人間の感染症ですが、マダニがウイルスを媒介している可能性が示唆されています。
発熱、消化器症状、血小板減少症などがみられますが、重症化すると死亡する場合もあります。
SFTSは2011年に発表された比較的新しい感染症のひとつです。
月に1回、首から背中のあたりにかけて滴下するタイプの駆除剤です。
おやつタイプを口にしない場合に有効です。
月に1回、チュアブルによって投与するタイプです。スポットオンタイプをいやがるペットや、皮フにトラブルのある場合や、シャンプーや水遊びの回数の多いペットに適しています。
フィラリア予防が同時に可能なオールインタイプのチュアブルもあります。